1:通夜・葬儀編
2:法事編
| 遺族、親族、世帯主にとって、通夜・葬儀、法事といったものはできる限り
心静かに過ごすべき時間です。しかし今日、様々な事情によってこのような仏事
が大きな負担になりつつあり、慌ただしい中で終わってしまう状況があります。
あるいは不確かな情報が飛び交い、どうしてよいのか途方に暮れてしまうことも
多々あるとお聞きしております。 ここに記すのは、「その時」を迎えるにあたって知っておくべき事、心がけ るべき事、などです。また、冠婚葬祭マニュアルなどに書いてありそうなことは ある程度省略し、寺院との打ち合わせ事項などを中心にしました。 できるだけ簡潔にまとめましたが、どうしても説明が必要なところはリンク を張ってありますので、そちらもご参照下さい。 |
日頃心がけておくべき事
□真宗の教えを聞き、理解する。
□
帰敬式(おかみそり)
を受ける。
□
お手次のお寺
をよく知っておく。
お参りの流れ
まず、命終から四十九日までのお参りの流れをまとめておきます。
○枕経
故人がお内佛で勤める最後の勤行。
○内通夜
通夜までに日がある場合のお参り。
○納棺勤行
遺体を棺に納めるときの勤行。寺族の場合以外はほとんど省略しているよ
うです。
○出棺勤行
故人がお内佛にお別れを告げるお参り。棺が家を出るときの勤行。
省略して、葬場勤行直前(*)に勤める場合が多い。
○通夜勤行
一度だけ勤める場合と、僧侶が入れ替わり立ち替わり勤めるという場合が
あります。
○出棺勤行(*)
前記参照。最近は葬場で「棺前勤行」という名で勤められることが多い。
○葬場勤行
いわゆる「葬儀」です。
○斎場勤行
斎場(火葬場)に移って、荼毘直前に行う勤行。
○拾骨(灰葬)勤行
遺骨を拾って、斎場をあとにするときの勤行。省略される場合もあり。
○還骨勤行
自宅などへ戻ってからの勤行。ここから中陰壇を設置する。
○初七日
命終の日を第一日と数えた七日目。
○中陰勤行
初七日以降の七日毎。二七日、三七日、・・・・。
○満中陰
七七日のこと。女性の場合は35日(五七日)というが、根拠はありませ
ん。
○自家のお墓への納骨
普通は満中陰の後でよいのですが、最近はすぐお入れになる方もおられま
す。
○ご本山への納骨
真宗本廟もしくは大谷祖廟へ分骨します。
手次への分骨はご本山への分骨の代わりとお考え下さい。
○
永代経
お手次の永代経につくと、そのお参りがお寺であります。
○百ケ日
文字通り、百日目のお参りです。
命終後の連絡など
□近い親戚に連絡する。
□お手次のお寺に連絡し、命終の報告(誰が、いつ)と
枕経
の依頼をする。
(枕経の依頼は近所のご縁のあるお寺にする場合もあります。)
このとき併せて棺書(納棺法名)もお願いしておく。
□喪主は誰になるのか、葬儀委員長を誰に依頼するのかを決定する。。
□町内会の方に連絡し、協力を依頼する。
□葬祭業者、あるいは互助会組織へ連絡する。
枕経まで
□佛間の華美な装飾品などは片づける。
賞状額に白い紙を貼ったりする場合もありますが、できるだけ片づけましょ
う。
神棚に白い布を掛けたりする風習も目にしますが、そのようなことをするな
ら片づけましょう。
□お内佛のお荘厳を整える。
火葬後の還骨勤行までは
通常のお荘厳
でよいのですが、花は樒(しきみ)か青花にします。
茶碗に飯を盛って箸を挿す作法は、当派にはありません。
□故人の法名をお内佛の正面に下げる。
もし故人が帰敬式を受けておらず法名がない場合は、お手次のご住職に法名
をつけてもらいます。
またこの場合は、枕経の前にでもおかみそりをしていただいた方がいいでし
ょう。
□遺体を
お内佛の前に安置
する。
手には生前お使いの数珠を持たせ、
相続講
の略肩衣などがあれば掛けて差し上げます。
このとき、遺体に手甲脚絆をつけたり、頭に三角の布を巻いたりする必要は
ありません。
同じく、遺体の上に小刀・鎌などの刃物を置いたりするべきでもありません
。
□佛間に遺体を安置できない場合は、遺体を安置した部屋にお内佛をこしらえ
る。
まず床の間などに六字名号「南無阿弥陀仏」の掛け軸を掛け、本尊とします
。
本尊の前に三具足を置き、蝋燭を立て、花瓶に樒か青花を立てれば立派なお
内佛です。
□用意がある場合には棺掛け(棺覆い)を布団の上に掛ける。
□遺体の枕元に小卓を置き、お香を焚き続ける香炉だけ置く。
これは不断香と言い、出棺の時まで焚き続けます。最近は蚊取り線香状のも
のがあります。
またこの香炉は焼香用の香炉ではありません。焼香は、お内佛で、ご本尊に
向かってします。
□枕経はできるだけ全員がお参りする。
お通夜まで
□通夜・葬儀・還骨等をそれぞれどこで行うか予定を立て、問い合わせる。
(例1:通夜・葬儀は近所のお寺、それ以降は自宅 例2:全て葬祭業者の
式場ビル内)
□通夜・葬儀の日程を決定する。
まずお手次の住職の都合、次に火葬場、葬儀式場、町内会等の日程を確認の
上、決定する。
「友引」
の日を外す必要はありません(最近はかえって笑われます)。
□各寺院に通夜・葬儀への出仕の依頼をする。
まずお手次のお寺の住職へ導師を依頼します。あわせて随行僧の人数も確認
します。
(随行は導師の法衣の着付け、葬儀での諸役など、大切な役割を担っていま
す)。
次にご縁のあった近所のお寺などへ諷経(ふぎん)参りの依頼をします。
お通夜に来ていただくお寺、葬儀に招待するお寺をはっきり確認しておきま
しょう。
□
葬儀壇
の体裁を決定する。
お手次のお寺に相談するなどして、納得できる体裁を選びましょう。
□遺体をお棺に納めるときは近しかった人で納めて差し上げます。
□棺書を棺の蓋の裏に貼り付けます。
□納棺勤行は地域によっての有無があるので、確認しておく。
□葬儀以降(還骨、初七日から中陰)の予定を立てる。
火葬場へ行っていただく僧侶(手次、あるいは近所のお寺の僧侶)にその旨
依頼します。
還骨勤行を依頼する僧侶(同上)にもその旨依頼します。
還骨以降のお参りの予定も大体の心づもりをしておきましょう。
□通夜までに日が空く場合は内(仮)通夜を勤める。
僧侶に勤行をお願いする場合は依頼しておきましょう。
□式場の冷暖房器具を確認しておく。
□通夜の式次第の中で、正信偈は参列者も唱和する。
□喪主あるいは親戚の代表は、通夜参列者への挨拶を考えておく。
「通夜参列の御礼」「故人の最期の様子」「故人の略歴」「遺族・親族への
協力依頼」
「葬儀への参列案内」「再度、通夜参列の御礼」
真宗の教えからは不適切な言葉もあるので気をつけましょう。
葬儀まで
□夜伽をする場合は寝具を手配しておく。
□焼香順の決定にミスは付き物であるから、悩むのも程々にしておく。
最後に「当家取り込み中につきご容赦下さい」の一言をつければよいのです
。
いっそのこと「並んだ場所から御順にどうぞ」とやればいいと思います。(
参照:
「焼香」
)
□喪主、遺族の白装束は特に必要なものではありません。通常の喪服でも結構
です。
□葬儀の参列者に対しての挨拶を考えておく。(「通夜まで」の項参照)
□斎場(火葬場)までの移動手段(バス、タクシー、自家用車)を確認してお
く。
葬儀のあとすぐ移動することになりますので、あらかじめ手配と確認をしま
しょう。
□参列者が来始める前に蝋燭に点灯する。
□葬儀開式前に導師・随行僧に弔辞の有無、焼香に出る人のおよその数を報告
する。
□葬儀式開式前にもう一度新しい蝋燭に点灯し、焼香用の香炉の炭に火をつけ
る。
斎場(火葬場)から還骨まで
□火葬許可証を忘れないように。
□棺の中に入れられないものについては斎場の職員の方の指示に従う。
ドライアイスなどが残っているときは棺の外へ出します。
葬儀に使った法名札(位牌)などは一緒に燃やします。
□拾骨して斎場を出るとき、還骨勤行の場所へその旨連絡する。
□還骨勤行を依頼した僧侶(帯同していない場合)に時刻の確認をする。
□「清め塩」の習慣は廃止しましょう。
塩をかけたりするのは穢れを払うためでしょうが、故人は穢れてしまったと
いうのですか?
□床の間に本尊を掛けて中陰壇を設置し、お内佛には上卓と前卓に白い打敷を
掛ける。
□中陰壇前で焼香する。
初七日以降
□お参りの予定を確認しておく。
還骨後引き続き初七日のお参りをする地域もあります。お手次に確認しまし
ょう。
□お内佛、中陰壇とも、お花は青い木花(無色花)とする。
本来は無色花ですけれど、手に入りにくい時は華美でない花でよいのではな
いでしょうか。
□蝋燭、お線香などはお参りをするときに点灯すればよい。
「初七日終わるまでずっと火を絶やしてはいけない」というのは迷信です。
火の用心優先です。
□七日毎のお参りにはできるだけ参列する。
日頃感じていることや疑問などを僧侶と話し合ってみましょう。
□満中陰(忌明け)が終わるまではお内佛の打敷は白、蝋燭も白です。
□満中陰は七七日が原則ですが、曜日の都合、親戚の方々の都合で前後するこ
とも差し支えない。
お手次さんと話し合って日時を決めて下さい。
納骨と永代経
□まず自家の墓へ納骨する。墓のない場合はお手次と相談して遺骨の扱いを決
める。
□ご本山(真宗本廟もしくは大谷祖廟)へ分骨する。
真宗本廟で須彌壇収骨する場合は
相続講
について確認しておく。
□ご本山へ分骨できない事由がある場合にはお手次に分骨する。
なるべく本山への納骨を第一に考えましょう。
□ご縁のあったお寺へ、
永代経
を志納する。
永代経の志納金と通夜・葬儀等のお布施は寺務経理の都合上、分けておいた
方がいいでしょう。
もちろん、永代経のお参りには務めて参列して、法話を聞いて下さい。
月命日のお参り
□満中陰を終えたらお内仏のおかざりを通常に戻します。中陰壇も取り払いま
す。
□月ごとのご命日、あるいはその前日にお寺さんに来ていただいてお参りしま
す。
命日当日のお参りを月忌(がっき)参り、前日を逮夜(たいや)参りと呼ん
でいます。
□一年ごとのご命日を祥月(しょうつき)命日と呼びます。
年忌の数え方
□一年目は一周忌ですが、二年目以降は数え年になります。
従って、二年目がすでに三回忌になります。
以降、六年目に七回忌、十二年目に十三回忌、あと同じように、十七回忌、
二十五回忌、
三十三回忌、五十回忌、百回忌と続きます。
以上、箇条書きにしてみましたが、抜け落ちている点、実際に体験して分かり
にくかった点、表現が不適切な箇所などありましたら
当サイトまでメール
でお知らせ下さい。
なおこのページの作製に当たっては、
「唯法寺」様のサイト
を参考にさせていただきました。御礼申し上げます。