2月11日 おいおい、まだ冬の真ん中ですよ!

今年の北陸地方は、雪もそれほど多くはなく、かといってスキー場が滑走不能なほどの暖冬ではなく、まあまあラクチンな冬であります。

たまにゃあ覗いてやろうかと飼育槽の新聞紙をめくってみたら、あらまあびっくり、何頭もの幼虫が表面にはい出してきているではありませんか。

昨シーズンの実験で、北陸程度なら断熱材も不要だという結果が出たので裸のまま飼育槽を放置してありましたが、さすがにまだ冬の真ん中で、地表にはいずりだしたらこごえ死んでしまうんではないかと焦りました。

まだまだ冬眠中のはずの時期になぜ表面にこんなにたくさんの幼虫がはい出してくるのだろう? これはよっぽどマットの中の居心地が悪いに違いない。そしてそれは多分湿り気が足りなくてパサパサだからだろう、と判断して早速表面の幼虫と、真ん中くらいまでの深さにいた幼虫をべつのケースに移し、上半分のマットの湿り気を再調整してケースに戻してやった。

やっぱり気温が低い(摂氏5度未満)せいか、ほとんど身動きはしない。よくまあ表面に出てきたもんだ。


  



写真上左:この飼育槽にいるはずの幼虫の半分近くが表面に出てきている勘定になる。
写真上右:左の写真ではわからないが、フラッシュをたかないと、幼虫が表面をはいずり回った跡がよく見える。
けっこう活発に動いていたのだろうか。寒いはずなのに、本当に不思議。
写真下:ついでに幼虫の大きさを確認。今年の幼虫は、昨シーズンのものに比べると小振りなものが多いようだ。
この寒い時期にこれほどたくさんの幼虫が表面に出てきてしまったというのは予想外だった。
マットの質があまり幼虫にとって快適ではなかったのだろうか。

昨シーズンまでは、飼育用品を出しているメーカーのマットとJTの腐葉土を混ぜて使っていたのであるが、今年のマットは全部DIYショップのプライベートブランド(いちおう「バイオマット」と銘打ってはいる)のみで飼育している。残念ながらJT腐葉土を近所の大型スーパーで入手することができず、JTに問い合わせたら「生産中止になっております」との返事。安心して使える腐葉土を手に入れたいのだが、どうやってそれを確認したらよいかわからず、今年は腐葉土抜きのマットでやっております。

いちおう全部の幼虫をマットの中に埋めておいたのだけれど、数日して覗いてみたらまた5〜6頭が表面で丸まっていた。「え〜いくそ、そうしていたいのならそうしていろ」とばかり、もうほったらかしにしておいた。

4月29日 G.W.の幼虫たち

今回の日記を書き始める前に書かなければならないこと・・・大型飼育槽2つ分の幼虫が全滅してしまいました・・・★☆★
前回(2月11日)の日記をアップしてから1ヶ月も経たない間に、気がついたら全滅。そんなことって、あるのでしょうか。
2月以降、それほど急激に温度が下がったということもなく、例年通りの飼育環境であったはずなのに、何故?
例年と違うことで思い当たることと言えば、飼育マットがDIYセンターのプライベートブランドになったということくらい。

前回(2月の上旬)の日記の時にたくさんの幼虫がマット上に出てきていたことが予兆であったとしか言えません。原因不明のまま、数十頭の幼虫を埋葬しました(・・・ゴメンネ)。

不思議なのは、全く同じマットで同じ場所に置いてあった小型の飼育槽の中は全く問題がなかったということ。マットの質も内部の温度も、変わりがなかったはずなのに、どうしてこの飼育槽の幼虫は元気だったのでしょうか。しかし、不幸中の幸いでした。

とにかく原因が分からないもので、最後に残った飼育槽もマットを総入れ替えした方がよいのではないかと、あわてて近所のペットショップへ行ってブリーダー用(?)の完熟マットを買ってきました。さすがにDIYセンターのプライベートブランドマットの倍以上の値段がしましたが、いかにも熟成が進んでいるという感じの甘酸っぱいニオイがぷんぷん。屋内でマットの入れ替え作業をしていたら家人から「なんや、このニオイは?」と即抗議の声があがったほど。

それから一月。時々飼育槽の壁面に姿を見せる幼虫を見るたび、「ああ、こいつらはなんとか成虫になれそうだ」と胸をなで下ろしておりました。そしてG.W.まっただ中の今日、遅ればせながら今年2回目の内容点検。

実は関東地方にお住まいの方から最近メールを戴くようになり、その方が飼育されている幼虫は早くもサナギになりつつあるとか。今年は全国的に暖かい日が多いようで、私の飼育している幼虫たちもひょっとしたら前蛹状態かと少々不安でしたが、まだまだ体色は白っぽく、当分蛹になりそうな気配はありませんでした。

ただ、幼虫を掘り出していて感じたのは、「でっけえ」ということ。とにかく生き残ってくれた10頭なので、大きさなどは全く期待していなかったのに、マットを掘っていて「ボコッ」と顔を出した奴を見て思わず「おわっ?」。さすがブリーダー用の完熟マットというべきか、よく成長していた。

  

対照物がないので大きさが分かりづらいですが、右上に見える新聞の活字の大きさから推し量ってみて下さい。

けっこうデカいです。


6月30日 ぼちぼち羽化が進んでいます

 毎年「今年こそは、羽化が始まる前に成虫の飼育準備を整えよう」と考えるのですが、あれやこれやの用事に時間を取られているうちに最初の成虫が飼育槽で暴れているということの繰り返し。結局今年もそうでした。ある朝、羽化したメスがマットの上で仰向けにひっくり返っておりました。マットの表面まではい出してきて、ちょっと飛ぼうとしてひっくり返り、そのままバタバタしていたのでしょう。これはカブトムシの体力を消耗させ弱らせるので、そんなときのために成虫の飼育槽には足場になる木の皮やら枯れ葉を敷いておかなければなりません。

 それから、近親交配をさけるためにも、羽化した成虫のオスとメスは別々にしておきたいのです。私のような飼育環境では、同じオスもしくはメスの子である可能性が高いので、地上にはい出してきたらすぐオスはオス、メスはメスで分けるようにしています。ですから、成虫が地上に出てくるまでにオス用とメス用の飼育槽を準備しなければならなかったのですが・・・。先日の晩、出てきたばかりのはずのオスとメスが早くも交尾を行っており、「あらららら・・・」でありました。

  
左:今年のカブトムシは幼虫時期のエサのせいか、大型のものが多いようです。右上は、エサのバナナ。
右:飼育槽のガラス面に張り付いたオス。左の写真とは倍率が違うのですが、いまのところ一番の大型。

8月3日 卵が採れました

 ここ2〜3年、毎年50匹以上の幼虫を育てることになっていて、そろそろ規模を縮小しようと思い、今年はペアを1組だけにしました。「卵が採れなくてもいいや」というような態度でやっていたもので、マットもあまりよい状態ではなかったようです。半数以上がすでに薄茶色に変色しかけています。おそらく孵化率は1〜2割かと思います。

 例えば写真右側中央の卵は表面も真っ白で十分にふくらんでいますから、このまま行けば孵化するでしょうが、右上45度の方向に見える卵は色もくすんでいて、おそらくもうすでに死んでいるでしょう。この卵を生み出したペアはまだ健在ですので、これからしばらくは産卵が続くと思われます。まあ、20頭程度の幼虫なら大きめのケース一つで済むので、そのくらいに収まればいいな・・・と思います。

   
左:人工卵室用のケース全景。26個採卵しました。
右:いちばん状態のよさそうな卵を中心に拡大してみました。いちばん右の行のいちばん上の卵は
茶色くしぼみかけていたので、おそらく孵化できないと思われます。
 ところで最近新聞やニュースなどでよく取り上げられているのが、「洋カブ、洋クワ」の話題です。植物検疫に関する法律が改正になって、輸入できる昆虫の種類が大幅に増加したんですね。それでこれまでは写真でしか見ることのできなかった熱帯産の大きなカブト虫やクワガタ虫が大量に輸入されるようになってきたのです。
 でもこの法律は、国内の植物に害を与えるおそれがないから許可しているだけの話で、国内の在来種に対する影響だとかそんなことまで考慮に入れているわけではないということです。カブト虫についてはまだ影響が報告されていませんが、野外で捕獲されたクワガタのDNAを鑑定してみたら、どうやらすでに海外種との交配が野生で進行しているようなのです。
 カブトムシについて、以前私は「熱帯産カブトの幼虫が日本の冬を越す心配はないだろう」と考えていたのですが、かなり温暖化の進んでいる昨今、楽観できない状況なのではないかと不安を抱きつつあります。

 そりゃあコーカサスやアトラスなどの大型カブトは見応えもあるでしょうが、わたしはこのサイトのトップに書いているように、日本のカブト虫の姿形が大好きです。いつまでも、夏には日本のカブトムシを見ていたいです。

8月14日 ???孵っている!

 前回の報告で、「今年は卵の状態がよくないので、孵化率は低そうだ」と書いたのですが、思ったよりも順調に卵は孵化しています。

 卵の状態が悪くなるのは、マットの状態がよくない時、産卵のあとメスが活発にマットの中を動き回って卵室が壊されたままになるとき、などですが、今回は後者が理由です。オスは大きな角が邪魔になってマットに深くは潜り込まないのですが、メスはマットに潜り込むのがとても上手です。それで、自分が産んだ卵の場所も気にせず動き回って、卵室を壊し、卵を裸でマットに混ぜ込んでしまうのです。

 普通、卵室から出てくる卵は真っ白なのですが、上に書いたような状態に置かれた卵は表面が薄茶色に変色したりしていて、これまでの経験ではまず孵化しませんでした。

 ・・・が、今年はなぜかそうして見放していた卵が孵っているのです。生命力の強さに、脱帽、です。

私の孵化方法についてページを作ってみましたので、こちらを参考にしてみて下さい。

   

写真左:孵化して半日くらい経った幼虫。このあと1〜2日で、マットの中へ潜り始めます。
写真右:今日の人工卵室の様子。サムネイル画像をクリックすると、拡大されます。

9月16日 もう2ヶ月以上生きています

 この時期、例年なら幼虫の育ち具合の報告になることが多いのですが、今年は成虫がまだ元気にしております。

 幼虫の方は、結局全体で40頭ぐらいが成長しているようです(きちんと数を数えていないので・・・)。時折幼虫専用の飼育槽の壁に姿を見せます。大きいものは3齢になっていますし、まだまだ小さい2齢くらいのものも見えます。

 先日「カブトムシ通信」の管理者の方も同サイトに書いておられましたが、質のあまりよくないマットが出回っているような気がしています。今早春、幼虫のほとんどを死なせてしまって、庭の隅に廃棄した大量のマットを時々見るのですが、いっこうに堆肥化していく様子がありません。いったいどんな木をチップにしたものだったのでしょうか(これだから、大手DIYショップのプライベートブランドは信用できない・・・)。

 今年は私としては信用している飼育用品メーカーのマットを使っており、マットの品質に由来するトラブルはないと思っています(なんかあれば、私の飼育方法が悪い、ということですな〜)

 結局今年我が家で羽化した成虫は10頭、雄が6頭雌が4頭でした。雄2頭、雌1頭は知人に引き取ってもらい、あとは我が家で飼育しました。早々と最期を迎えたオスやメスもいましたが、どれも2ヶ月近くは生きておりました。今は中型の飼育槽2つでオスが一頭ずつ暮らしております。

 エサはずっと、バナナのみ。夏のさなかは傷みが早いので一日おきに取り替えました。ちゃんとフタの上からガーゼを被せておくのに、それでもコバエがわんさと湧いて頭に来たので、飼育槽の上にハエ取り紙をぶら下げたら、掛かるわ掛かるわ、これはいい方法でした。

 次世代の成長も楽しみですが、当代の生存記録も楽しみです。今日でおそらく、2ヶ月半!

   

写真左:こちらのオスはまだまだ動きが活発で、エサ台にしがみつく力も強いです。
写真右:こちらはかなり活動が鈍くなってきていますが、エサもちゃんと食べています。

10月11日 成虫期間約3ヶ月

 最後まで頑張っていたオスも、最期を迎えました。7月の頭に羽化した個体のはずですから、結局3ヶ月間生きていたことになります。

 このオスは、羽化してすぐに別のメス1頭と個室(?)に移して飼育していたもので、オス同士の争いを経験していないはずです。オスを長生きさせようと思ったら、他のオスとは一緒にしない方がよいと思われます。

 メスと一緒にすると交尾をすることになりますが、交尾とオスの寿命の関係はよく分かりません。でも、せっかく成虫になったのだから、交尾くらいはさせてあげたいですよね。

 幼虫の方は順調に育っているようで、マットから糞をフルイ出すときに数えてみたら、結局今年も50頭いました。ただしこのうちの1頭は、庭の石の下で見つけたコガネムシの幼虫が放り込まれております。

  

 
写真上:最後まで残っていたオス
写真下左:とりあえず10頭数えました。 下右:二つの飼育槽に計50頭の幼虫(チト過密かな)

11月10日 そろそろ越冬準備

 今年の北陸は例年よりも1ヶ月早く寒波が訪れたので、越冬準備も早めに済ませることにしました。

 写真左:糞をふるい出すために掘り出した幼虫たち。どれも少し小さめのように思われました。幼虫の数は全部で50頭。作業をした日がかなり寒かった(気温摂氏6度)せいかマットに潜り込む動きも鈍いものでした。

 写真右:今年は中型の飼育槽2つで越冬することにしました。ケースの周りを梱包用のプチプチマット(エアーギャップと言うらしい)で2重にくるみ、下に発泡スチロールの断熱材を敷いて、さらにこの全体を段ボールの箱に収めることにしました。